外航貨物海上保険

(引受保険会社:三井住友海上火災保険株式会社の場合)

概要

外航貨物海上保険は、国際間で輸送される貨物を対象に、海上・航空・陸上輸送中のさまざまな危険から生じる滅失・損傷による損害を補償する保険です。

特徴

外航貨物海上保険には、以下の「特徴」があります。

    • 船舶・航空機・陸送を含む国際輸送中の貨物が対象
    • 輸送特有の海難事故(沈没、座礁)、盗難、荷崩れ、等の損害が対象
    • 国際取引で使われるため、国際標準約款(ICC)に準拠
    • 保険金額はCIF価額に希望利益(通常、世界的な貿易慣習として10%)を加えたものをもって設定
    • 戦争危険、ストライキ危険などの国際輸送特有の損害も対象

正確な貨物情報を把握し、「適正な補償範囲」と「付保する金額」がポイント!

多様化する保険の役割

「国際貿易の拡大」「リスク管理の高度化」「環境配慮型輸送の増加」等を要因とする市場の成長性を踏まえ、外航貨物海上保険の役割は、さらに多様化していきます。

外航貨物海上保険の役割

  • 国際情勢の不安定化と保険のリスクヘッジ機能
  • 気候変動により増加する自然災害リスクへの対応
  • 技術革新と新たなリスクへの対応
  • サプライチェーンの複雑化と保険の柔軟性
  • 企業のESG・サスティナビリティとの連携

貿易条件と保険期間

物流の保険期間と危険負担の範囲

イメージ

★輸送中の危険を輸出者あるいは輸入者のどちらが負担するか、また、保険はどちらが手配するかは、各種国際規則において取引条件ごとに定められており、その中で最も一般的に使用されている国際規則が 国際商業会議所の定める INCOTERMS(International Commercial Terms) です。

補足説明

CIF輸出:売主の倉庫から仕向地の最終倉庫まで輸出者(日本)側で保険手配が必要となります。
FOB/CFR輸入:海外の仕出港での船積以降の危険を輸入者(日本)側で保険手配が必要となります。
Risk Attachment Clause
買主である輸入者が保険手配する場合等は、Risk Attachment Clause を適用し、危険負担が売主から買主に移転したときを保険始期とします。たとえばFOBまたはCFR条件での輸入については、貨物が外航本船に積み込まれたときとなります。

補償内容

以下、基本的な保険条件であり、概要についての説明となります。

① 海上危険

世界的に広く使用されている協会貨物約款(Institute Cargo Clauses:以下ICC)によります。それぞれについて保険金をお支払いする場合は下表のとおりです。

損害の種類 2009年協会貨物約款
I.C.C.(A)条件 I.C.C.(B)条件 I.C.C.(C)条件
火災・爆発
船舶または艀の沈没・座礁
陸上輸送用具の転覆・脱線
輸送用具の衝突
本船・はしけへの積込・荷卸し中の落下による梱包1個ごとの全損 ×
海・湖・河川の水の輸送用具・保管場所への侵入 ×
地震・噴火・雷 ×
雨・雪等による濡れ × ×
破損・まがり・へこみ、擦損・かぎ損 × ×
盗難・抜荷・不着 × ×
外的要因をともなう漏出・不足 × ×
共同海損・救助料、投荷
波ざらい ×
  • 〇 … お支払いの対象となります。
  • × … お支払いの対象となりません。
    (但し、特約をセットした場合には、
    お支払いの対象となります。)

② 戦争危険・ストライキ危険

戦争危険(戦争、内乱、革命、謀反、反乱もしくはこれらから生じる国内闘争、これらの状態における捕獲・拿捕や、遺棄された機雷・魚雷)は協会戦争約款(2009年制定)で、ストライキ危険(ストライキ、職場封鎖、労働争議、騒擾もしくは暴動)はストライキ約款(2009年制定)で補償されます。

近年の事故例と共同海損

国際貨物船、近年の海難事故例(2018年~)

事故種別 発生年度・船名 事故内容・影響
火災 2018年 船舶A インド洋上で火災発生、船体の大部分を焼失。貨物損失多数。
火災・沈没 2019年 船舶B 大西洋上で火災発生、数百個のコンテナ焼失。貨物損失多数。
爆発・火災 2024年 船舶C アラビア海航行中、船主付近のコンテナが爆発・火災が発生、貨物損失多数。

上記海難事故のように、船や貨物に重大な危険がある状況下では、本船及び貨物の共同の安全のため、故意にかつ合理的な犠牲(投げ荷等)が払われ、
あるいは費用が支出される場合があります。

「ヨーク・アントワープ規則」(海上輸送特有の原則)により、共同海損行為が成立します。

船会社が共同海損を宣言

  • 船舶、貨物共同の安全のために要した費用・損害は、その海上事業に関わっている利害関係者(船主・荷主・運賃受取人)が負担します。
  • 保険会社が共同海損分担保証状を発行することにより、貨物の引渡しがスムーズに ⇒保険会社が荷主に代わり分担額を支払うことになります。

共同海損発生時に海上保険未加入の場合、荷主は現金供託を行わない限り荷物を受け取れず、共同海損分担金は全額自己負担となります。
精算には長い時間がかかり利息も加算されるため⇒海上保険の付保により、解決できます

弊社の強み

外航貨物海上保険は、オーダーメイド型の保険であり、貨物毎にリスクが異なり、想定される事故に応じた保険設計が必要とされます。
弊社では多様化する環境変化に対応しつつ、お客さまの物流実態に合わせた保険プログラムを提案いたします。

※上記は、外航貨物海上保険の一般的な説明です。詳細は各引受保険会社のパンフレット、約款等をご参照ください。

B26-900030 承認年月2026年4月

法人向け商品一覧

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ご注意

このホームページには、各保険の概要についての記載がございますが、取扱商品、各保険の名称や補償内容等は引受保険会社によって異なりますので、ご契約(団体契約の場合はご加入)にあたっては、必ず「重要事項説明書」をよくご確認ください。ご不明な点等がございましたら、恐れ入りますが弊社までお問い合わせください。